大学時代:ラーメン屋その1
大学時代で一番好きだったラーメン屋がある。
それは市役所のやや近くにあり、呑み屋からはちょっと離れた怪しげな裏通りにある、青いのれんを掛けたラーメン屋だった。
初めて行った時は、短期バイトの後の夜で、その裏通りを中々見つけられずに自転車で走り彷徨った。
夜しかやっていなくて、それは正に呑みの〆として行くようなラーメン屋だった。
でも学校からは遠いのにも関わらず、そしてそんな怪しげな場所にあるのにも関わらず、学生の中では知れ渡っていて、多分、外食とか良く行く学生の大半は行った事があるんじゃないかな、と思っている。
博多の豚骨ラーメン、それに香味油と香味味噌を入れられるのが売りで、また、それを頼むと、高菜ともやしのナムルと紅生姜が付いて来る。しかも量は多く、大抵の場合、スープに合わせてそれらを食べたりしても残る。
替え玉を2,3回頼んでも1000円には行かない安さで、そして美味い。
麺は細めで、個人的にはハリガネで食べるのが好きだった。
一人で行く時もあれば、友達と行く時もあった。
そこでも呑む事が出来るようなメニューもそこそこあって、そこで初めて豚足を頼んで食べた。
でも食べ辛くて、手もベトベトになって、味もまあ、そこそこって感じで別にまた次は良いかなあ、と思ったり。
スープと一緒にその3種の香味を食べ続けて、スープも全て飲み尽くした時も良くある。
合計10回行ったかどうか分からない程度だけれども、一番好きだった事には変わりない。
この頃、都会の某駅中にある同じ博多豚骨ラーメン屋に入った時、あの店に全てが及ばない……と思った。
結構がっかりした。